日本DX大賞2024 SX部門 大賞 受賞
日本の農業人口減少という危機的状況をチャンスと捉え、高齢者と若者が協力してITを活用する取り組み、および全国への波及効果が評価されました。

私たちは農業に従事する農業法人として、農業者の就業人口減少を見越して改善を進めてきました。
改善の方法としてはアナログ・デジタルの改善を、その中でもデジタルは非常にわかりやすい効率化として一番推進している分野です。毎日繰り返しの誰でもできる事務作業を、「農業をしたい」と志し入社したメンバーがやるべきなのか?違うと思います。もっと農業で創造的・独創的な仕事をするべきで、その時間を作るためにはデジタル化が必須です。
スキルが少なくても内製的にデジタルに関われる時代です。このモデルを農業に関わる分野に普及していきます。
代表取締役 高瀬 貴文

当社では創業当初から全社一丸となり業務カイゼン活動を行っています。
DXはあくまで業務カイゼンのための手段とし、自分たちで学び実践する「自前主義」を徹底しています。
| 分類 | 主要指標 | 目標値(期限) |
|---|---|---|
| 業務カイゼン | 年間業務削減時間 | 年間2,000時間削減(継続達成) |
| DX人材育成 | DXリーダー育成 | 年間1名以上 |
| 分類 | 件数 | 累計業務削減時間(時間/年) |
|---|---|---|
| 管理部 | 104件 | 4,454時間/年 |
| 栽培 | 260件 | 17,558時間/年 |
| 営業 | 6件 | 878時間/年 |
| 工場 | 10件 | 2,715時間/年 |
| センター(受発注) | 383件 | 10,170.9時間/年 |
| 全社合計 | 763件 | 35,776時間/年 |
DX戦略の迅速かつ確実な実行のため、以下の役割と権限を明確化しています。
| 役割 | 権限と責任 |
|---|---|
| CEO(経営トップ) | IT投資における「設計承認権限」およびセキュリティインシデント時の「最終意思決定権」を持つ。 |
| CISO(情報セキュリティ管理責任者) | システム構成・データ管理ルールの策定、情報セキュリティ対策の推進、社内セキュリティ教育を統括する。 |

※スクロールで全体をご確認いただけます
| 役割 | 構成 | 育成目標(スキル) |
|---|---|---|
| 専門家(Expert) | 2名(育成中) | 部署間の調整役となり、ブラックボックスを防止、データガバナンスの策定・維持、社内セキュリティ教育の計画・実施 |
| リーダー(Leader) | 5名 | 業務カイゼンの技術担当、ノウハウの言語化、OJTによる後進育成 |
| 現場実践(Field) | 全員 | 業務遂行に必要なITの知識、デジタルツールの操作、業務可視化、業務カイゼン提案および実行 |

デジタル人材の退職に伴い既存システムのメンテナンスが難しくなってしまう「技術的負債」の存在を特定しました。これを放置することは経営スピードの低下を招くと認識しています。
この課題を解決するため、CISO直轄のプロジェクトとして、2028年までにセキュアでデータ連携に優れた次期基幹システムへの刷新を決定しました。過渡期においても、CISOが技術標準への準拠を監視することで、属人的なツールの乱立(シャドーIT)を防ぎ、将来の負債リスクを回避します。
DX推進に伴うリスク増大に対応するため、以下のロードマップを実行します。
日本の農業人口減少という危機的状況をチャンスと捉え、高齢者と若者が協力してITを活用する取り組み、および全国への波及効果が評価されました。

「農家に初期リスクを負わせない」成果連動型ソリューションと現場知見のデジタル化による、革新的なサービス設計が高く評価されました。

創業当初から続く「業務カイゼン」は、当社の企業風土そのものです。この文化をデジタル技術で全国に展開し、アグリカルチャーソリューションを通じて、設備投資の余裕がない小規模農業法人の収益向上を支援しています。
今後はプラットフォームを通じ、取引先に対して当社のノウハウを活かしたセキュリティレベル向上支援およびトレーサビリティ確保支援を行い、サプライチェーン全体の安全性と価値を引き上げる役割を担います。
本ページは、DX認定制度およびDXセレクション申請に基づき、当社のDX戦略を公開するものです。