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果実堂とトランスジェニックが資本・業務提携

平成21年4月20日

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株式会社果実堂(本社:熊本市、代表取締役:井出 剛)は、3月24日と4月17日に第三者割当増資を行いました。割当先は、株式会社トランスジェニック。(本社:熊本市、代表取締役、山村研一)増資総額は2億5500万円。3000株。

 

果実堂は、2005年設立のバイオベンチャー企業です。農業生産法人福田農園を通じて阿蘇周辺地区(西原、益城、菊陽)で、ベビーリーフの有機栽培を行っています。同社は、食品の機能性分析技術を基盤として、栄養価が高く予防医学に貢献する食材としてベビーリーフに着目し、現在、10ヘクタールの農地で年間120トンの国内最大規模の生産を行っています。有機JAS法遵守ならびに厳格な識別番号によるトレーサビリティー・システムによる生産が特徴です。折からの健康志向ブーム、安全、安心の「国産野菜」ブームで大手百貨店、大手量販店を含む200社に商品を供給しています。

 

トランスジェニックは、東証マザーズに上場する遺伝子破壊マウスや抗体開発などを手掛ける熊本大学発のバイオベンチャー企業です。果実堂との資本・業務提携を機に新たな事業分野への参入を図ります。果実堂のミネラル解析技術や安全性の高い農産物生産技術・トレーサビリティー・品質管理システムに注目し、同社の持つDNA・遺伝子解析技術や抗体を用いた診断技術とのシナジー効果を追求して、より高度な食品の安全性評価や機能性解析事業の構築を目指します。

中・長期的には、両者が共同で、栄養と遺伝子・疾患の関わりを研究する栄養遺伝学分野(ニュートリゲノミックス)に参入し、遺伝子レベルからの予防医学分野への進出を図ります。

 

※ベビーリーフとは、ミズナ、ルッコラ、ロロロッサなどの幼葉の総称で、平均5種類から7種類を混ぜ合わせて食べる生鮮サラダです。幼葉には、ポリフェノールやミネラルが多く含まれ、その栄養価の高さからも注目されており、米国では既に主流サラダ商品にまで成長しています。

※※栄養遺伝学分野(ニュートリゲノミックス)とは、遺伝子レベルで食品の機能性を解析し、ヒトの遺伝子情報をもとに最適な食品を提供することを目指す新しい研究分野です。日々の食生活を改善することは疾患発症の低下につながり、医療費抑制にも貢献することから、予防医学分野で最も注目されている研究のひとつで、米国、オランダでは既に国家プロジェクトとして研究開発を進展させています。